たわわに実った梅の実を摘み取る祝原光雄さん=雲南市三刀屋町高窪
たわわに実った梅の実を摘み取る祝原光雄さん=雲南市三刀屋町高窪

 【雲南】雲南市三刀屋町で梅の収穫が本格化している。農家はたわわに育った緑の果実の収穫に追われた。

 同町を中心とする市内では1970年代以降、タバコ畑などから梅の栽培に切り替える農家が増えた。現在は、雲南梅生産組合(奥田訓一組合長、8人)が中心となり出荷を続ける。今年は9日に収穫を始めた。

 前組合長で農家の祝原光雄さん(78)は、80年代後半から同町高窪の畑30アールで南高梅など3品種、約100本の木を栽培する。曇天だった11日は、かすかに香りが漂う畑で、直径4センチほどに育った梅の実を一つ一つ丁寧に摘んだ。今季は3トンの収穫を予定する。

 組合では7月上旬までに、昨年より1トン少ない7トンの収量を見込む。JAを通じ酒造会社や加工所、直売所に出荷する。奥田組合長は「干し梅など夏に欠かせない食材。好みの食べ方で楽しんでほしい」と話した。(広木優弥)